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デサント特集
2025/05/27

シャウフェレも着用 デサントの“本丸”で最先端ウェアのモノづくりを聞いてきた

連載:デサントゴルフ×ザンダー
2025年 デサント特集 デサントと契約してメジャー2勝を挙げたザンダー・シャウフェレは昨年10月、DISC OSAKAを訪問した(デサント提供)
デサントと契約してメジャー2勝を挙げたザンダー・シャウフェレは昨年10月、DISC OSAKAを訪問した(デサント提供)

新大阪駅から開催中の関西万博とは反対方面へ車で走ること約30分。1970年の万博を象徴する「太陽の塔」が鎮座する万博記念公園近くを抜けると、デサントのスポーツアパレル研究開発拠点「DISC(DESCENTE INNOVATION STUDIO COMPLEX) OSAKA」がある。トップアスリートが世界で活躍するためのウェアを開発する、デサントのモノづくりの拠点だ。「勝者のウェア」はどのようにして生まれるのか。どんなテクノロジーを秘めているのか。キーマンに聞いた。

■シャウフェレの凱旋訪問

トップアスリートのための多彩なスポーツウェアを手掛けるDISC。コンセプトは「世界一、速いウェアを創る」。競技に勝つための「スピード」を追求することと、他社に「先駆け」世に出す開発の速さという、2つの意味が込められている。

デサントゴルフのトップコレクション「g-arc」もここから生まれる。契約プロのザンダー・シャウフェレがDISCを訪問したのは2024年10月のことだ。契約したこの年に「全米プロゴルフ選手権」と「全英オープン」でメジャー2勝。DISCが掲げるコンセプトがトップアスリートの成果として結実した好例といえる。

DISCでシャウフェレはウェアの機能性を検証するための人工気象室などに関心を示し、施設内の陸上トラックに置かれた“鳥かご”でモーションキャプチャーを使ったスイング動作解析なども行った。デサントゴルフのデザインを統括するディレクターの佐藤英則さんとパタンナーの松井玄太さんらにとっては、一流選手の動きを肌で感じ、その後のウェア開発に活かす絶好機でもあった。

入社以来ゴルフウェアの企画に携わり、デザインを担当してきた佐藤さんによると、実はゴルフに限らずトップアスリートからの細かい要望はそう多くはないそう。「彼らの感覚を読み取って、こちらで仮説を立てながら開発に取り組む、想像しながらやっていく難しさがある」のだという。

■DISCが生んだトップコレクション「g-arc」とは

2025年 デサント特集 デサントゴルフのデザインを統括する佐藤英則さん(右)とパタンナーの松井玄太さん
デサントゴルフのデザインを統括する佐藤英則さん(右)とパタンナーの松井玄太さん

「大人が着るプレミアムアスリート」をコンセプトに2015年に再スタートしたデサントゴルフ。トップコレクションとなる「g-arc」は2018年に「デサントゴルフの象徴となるコレクションを」という想いから誕生した。シャウフェレも着用する。

名称はゴルフの「g」に、スイングアークの「arc」を組み合わせた造語。「象徴的な円形のカッティングや左右非対称、つまり、より特化して右の動きに対応できる、いままでなかった発想が特徴。(トップスは)肩甲骨のところに伸びが必要なアイテムなので、左側をリブ(編み)にしたり、左右で素材を分けたり、より特徴的なデザインで他社が簡単にまねできない最先端の技術を駆使してつくりあげている」(佐藤さん)

2025年 デサント特集 佐藤さん(左)は40代になってゴルフを再開して10年以上。月2回ほどラウンドし、現場で体験したシーンも開発のヒントに
佐藤さん(左)は40代になってゴルフを再開して10年以上。月2回ほどラウンドし、現場で体験したシーンも開発のヒントに

デビュー当初からg-arcにかかわってきた松井さんによれば、超音波接着機を使って、生地と生地の縫い代をなくしてはぎ合せる技術や襟の熱圧着など特殊な技術を組み合わせてつくることが多いといい、「設計自体が複雑」なのだそう。

2025年 デサント特集 松井さんはゴルフ歴5年ほどでラウンドは月1~2回。サンプルはまず自分で着て確認する
松井さんはゴルフ歴5年ほどでラウンドは月1~2回。サンプルはまず自分で着て確認する

「特徴のひとつとして、生地が伸びる素材をよく使うのでシルエットもタイトなものが多い。体に合わせて設計することを意識しているが、そのなかでも普通のアパレルと違って、ゴルフをするときの動作を想定。縫い目も接着でつくって伸びるようにするなどテクニックを駆使して、極限まで生地の性能を消さないようにしている」という。

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