青木香奈子がこだわるウェア/“アオカナ”のデサントものづくり体験記
■ザンダー・シャウフェレ仕様のウェアが目の前に

シャウフェレさんと同じスピリットマークがついたウェアを着られるのは、めちゃくちゃ光栄。メジャー2勝を挙げて、尊敬している方だし、私も頑張ろうと思う。会ったことも、生でプレーを見たこともないですが(笑)。でも、世界にスピリットマークを広めてくれて、将来、私が海外の試合に出場して、注目されることになるかも。好印象ですよね。
<ザンダー仕様のウェアは、スピリットマークだけでなく、スポンサー名も工場技術の刺繍でほどこされている。目の前に広げられたレインウェアは本人に送るもので、「やばっ、私が先に触っちゃった」と驚きの様子>

シャウフェレさんのウェアは大きいですね。いろんな部位で異なる生地でつくられているので、生地が伸びてほしいところは伸びてくれる。背中の部分とかは丸くつくられ、機能性や動きやすさもあります。私も冬ものやアウターは重ね着するんですが、何枚着ていても動きやすい。レインウェアも快適で、お腹まわりのもたつきもなく、つっかえたりもしない。機能的で、冬ものは暖かさ、夏は涼しさ、乾きやすさとか、ホント、気に入っています。
■ウェアの色は“メンタル”次第 試合直前のコーデ術

ウェアへのこだわりはあります。スタイリッシュに見えるウェアがすごい好きなので。“かっこかわいい”のかっこ良さが好き。黒や白が多いけど、そのなかでも春夏はたまにグリーンとかサーモンピンク、水色とかちょっとずつ色を楽しみながらという感じ。去年の秋冬は、ベージュが多くて、新人戦で白とベージュのニットを着たら、それが好評で「かわいい」と言ってもらえた。デサントゴルフにはスカートのラインもあるよというのを見てほしいし、自分のインスタでも広げていきたいですね。
<そのインスタは、いまやフォロワー数が10万人を超え、「非常にありがたいこと」と感謝。「人気と実力のどちらも兼ね備えることが目標なので、技術を高めていきたい」というのが目下の課題>

インスタに載せて好評だったのが、今年の「Vポイント×SMBCレディス」最終日のウェア。いままであまり“黒を着ない派”だったんですよ。バイザーも黒にして、上はニットっぽい半袖の黒にベルトもパンツも黒に。そうしたら、ファンの方やJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の方からも「すごくいい」と言われたので、印象に残っています。それをインスタにも載せたんです。
試合のときは、ガバーッと、たくさん段ボール箱に詰めて宿泊先へ送っちゃう。着るウェアはラウンドの前夜か当日の朝に決めています。メンタルコーチから、その日の気分やどういうプレーをしたいかでウェアの色を選んだ方がいいとアドバイスをもらったんです。Vポイント×SMBCレディスでは「かっこいいプレーをしたい」、「強気に攻めたい」と思ったので黒に。初日とかその場の空気を楽しみたいときは白とかピンク。あとは大会のカラーに合わせたり。バイザーは白と黒と紺を組み合わせています。
■宮崎空港内に“自分のポスター”を掲げたい

せっかくデサントゴルフのウェアを着ているわけですから、より多くの方に観てもらいたい気持ちは強いですね。幸い後半戦はレギュラーツアーに出場できる機会も増えたので、まずは最終日最終組という注目されるところでプレーしたい。もちろん、優勝も大きな目標ですが、まずはトップテン、そして最終組と段階を踏んでから優勝を狙いたい。

優勝以外で私が秘かに狙っているのが、宮崎空港内の手荷物受取所に掲げられているポスター。宮崎では(レギュラーツアーの)試合が年に2回もあって、トッププロのポスターが何枚も掲げられていて、見る度に「いつかは自分もここに」という気持ちに。ポスターと一緒に写真を撮りたいです。それと、最終戦(JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ)出場も目標。宮崎カントリークラブは幼少期から何度も回ってコースも知っている。あそこで勝てたら最高ですね。

青木香奈子(あおき・かなこ)
2000年4月11日生まれ。宮崎県宮崎市出身。高校卒業後はフェニックスカントリークラブで4年半の研修生時代を経て、2024年のプロテストに6度目の挑戦で合格。2025年4月、ステップアップツアー「大王海運レディスオープン」でプロ初優勝。好きなプロゴルファーはネリー・コルダ。「スイングが好きで、自分も寄せようとしている(笑)」。地元宮崎の好物は、冷や汁、カツオ、辛麺、鳥刺し。プライベートで着るファッションブランドは「ZARA」が多いそう。