勝運はココにあった!? ザンダー・シャウフェレとプレミアムな一日 /『DESCENTE XANDER SCHAUFFELE ROUND EVENT』レポート
■メジャー覇者の贅沢レッスン
<1>ティショット
シャウフェレが教えてくれた打ち分け方は実にシンプル。ティイングエリアに2つのアライメントスティックを置いて説明が始まった。まずはドローの打ち方。1本をターゲットに対してインアウトに、もう1本を体のそばにストレートに置いた。前者がクラブ軌道、後者が手の軌道を示す。つまり、ヘッドはインアウトに動くが、手元は体のそばをストレートに動くというわけだ。
フェードの場合は、クラブ軌道の棒がアウトインになり、手の軌道のスティックは同じようにストレート。理屈は単純明快だ。厳密にいえば手の軌道は緩やかなイントウインだが、「体の近くを手が通ることは守ってほしい」と強調した。
GDOスタッフは手元が体から離れてビッグスライスを打っていたが、シャウフェレはそのスライスも「手元を意識することで直る」と教えてくれた。言うは易く行うは難し。この後、同大会で優勝を果たしただけあって、説得力があるなぁ。
<2>攻め方
2打目は左ラフからピンまで215yd。東コース11番は、ガードバンカーが効いていて、いかにも吸い込まれそう。ユーティリティで花道に運んだGDOスタッフに対しシャウフェレはグータッチ。「傾斜のあるラフ、距離のあるこの状況なら、無理にグリーンを狙うより3打目勝負でいいと思います」とシャウフェレ。
ちなみにシャウフェレは6番アイアンで見事グリーンをとらえていた。「ラフの時はフライヤーを計算してエッジまで届く番手で打ちます。フライヤーがかからなければエッジ、フライヤーがかかってちょうどピンまで転がる計算」と解説。日本の試合もかれこれ7年目、野芝への対応も慣れている。
<アプローチ>
3打目はガードバンカー越えのショートサイドピン(手前ピン)。「これはボクでもタフな状況だね」とシャウフェレも力が入る状況だった。60度でフェースを開いてショートロブのような球で寄せた。GDOスタッフも同じように58度のフェースを開いてロブっぽく打ってみた。なんとかバンカーは越えたがボールは右に。
「フェースを開いたときのアライメントの取り方をもう少し気を付けてください。バンカーと同じように、ターゲットより左を向くこと。ボールは開いた分だけ右に飛び出るので」。なるほど納得。なかなかフェースを開くことに慣れてないGDOスタッフは、打ち方だけで精一杯だった。
<4>パッティング
元々グリーンリーディングが苦手だったというシャウフェレ。約7mの上りのフックのパッティングを一発で決めると、ラインの読み方を教えてくれた。まずはボールとピンの間の横に立って横からの傾斜を、さらにグリーンの奥まで行って縦の傾斜を確認した。そしてボール位置に戻ってくると、出球のちょっと先にある芝が薄くなった白い部分を指差した。
「この打ち出し方向のスパットをどのぐらいのスピードで通すかを考えます」とシャウフェレ。ラインが決まったら、出球の方向がズレないこと、そしてそこをどれぐらいの速さで通すかでパットの成否が決まるということだ。「ボールの手前でカップを見ながら素振りをして振り幅を確認することも忘れずに」と教えてくれた。
■ザンダーがつないでくれた絆
ラウンド後は、イベントの懇親会会場である大会ホスピタリティーテントへ。小関秀一社長の挨拶で懇親会が始まり、「お久しぶり」とシャウフェレが再登場すると、会場は拍手と歓声に包まれた。2ショット撮影、サイン会と至れり尽くせりの内容に、笑顔が絶えない。
ウェアからクラブまで「ザンダー仕様」という岡田龍也さんはゴルフ歴わずか1年。「(昨年)ZOZOチャンピオンシップを見てPGAツアーにはまり、たまたまザンダーを見て惚れました」と語る27歳。「動画も撮らせてもらって最高でした」と満足げだ。谷津宣正さんは「お金以上の価値がありました」と言い、浅川真紀さんは「夢のよう。ゴルフ歴は浅くて一番へたっぴでしたけど、ザンダーは本当にやさしく、全然うまくいかなくてもグータッチしてくれて…大好きです」と感激した様子だった。
昨年のイベントで顔を合わせた仲間もおり、この日はさらに厳選されたメンバー同士。すぐにグループLINEが作られ、新たなゴルフ仲間が誕生した。「新しいつながりもできた。ザンダーがつなげてくれた」。そう語る笑顔には、“人と人を結ぶチカラ”までも感じさせてくれたザンダーへの感謝とともに、デサントのプレミアムな体験の余韻がいつまでも残っていた。
撮影:落合隆仁


































