注目度バツグンの「MINI ACEMAN」で“電気自動車”事始め/クルマはゴルフギアである #4

クルマはゴルフギアである
MINI ACEMAN

「運転している時間は業界の誰にも負けない」と言う稀代のクルマ好きである安東弘樹氏に、大人ゴルファーの“持ち物”としてのクルマ選びを提案いただく本連載。車体価格や維持費だけでなく、所有し使うことでオーナーが豊かになれるクルマが選出条件だ。第4回は電気自動車として一新されたMINIである。(構成/編集部・中島俊介)

新型MINIのラインアップ

今回ゴルファーの皆さんに強く推したいのはMINIの電気自動車「ACEMAN(以下、エースマン)」です。MINIは皆さんご存じの有名自動車ブランドですが、2024年のフルモデルチェンジで電気自動車版が登場して話題になりました。私がおすすめしたいのはエースマンもしくはSUVモデル「MINI COUNTRYMAN(以下、カントリーマン)」の電気自動車です。

クルマはゴルフギアである
電気自動車専用として開発されたエースマン

エースマンは電気自動車のみのコンパクトSUV。カントリーマンは電気自動車とガソリン/ディーゼルエンジン、MINI COOPERは3ドアモデルに電気自動車とガソリンエンジン、5ドアモデルにガソリンエンジンをラインアップしています。

クルマはゴルフギアである
伝統的なMINI COOPERは、電気自動車とエンジン車をラインアップする。写真は電気自動車のCOOPER SE

積載性を優先するならカントリーマンで、ロングドライブにも適しています。頻繁に遠くのゴルフ場に行くならこれでしょう。

クルマはゴルフギアである
カントリーマンはFFと4WDから選べる ※BMW提供写真

エースマンは電気自動車専用モデルで、小さめのクーパー5ドアと大柄なカントリーマンの間くらいのサイズです。日本の住宅事情にマッチし、1~2人で中距離をドライブするのにぴったりです。何より、すごくかっこいいと思いませんか?「何だこのクルマは!?」と、街中やゴルフ場で注目されるのは確実です。航続距離はそんなに長くないのですが、片道100kmくらいなら余裕で往復が可能。関東圏なら、東京の自宅から千葉のコースに毎週通うようなゴルファーに本当に最適だと思っています。

車内のデザインセンスに溺れたい!

クルマはゴルフギアである
エースマンはFFのみのラインアップ。一度見たら忘れないデザインが特徴的。サイズ(全長×全幅×全高、mm)は4,080×1,755×1,515と都心部でも扱いやすい

今回のMINIは、とにかく内装がすばらしい。初めて乗り込んだ時、お世辞抜きに私は圧倒されました。ロールスロイスやベントレーなどの高級車は使われている素材が醸し出す車内の雰囲気がすばらしいですが、MINIはデザインに圧倒されます。基本的にはリサイクル素材が使われていますが、高級な素材を使わずとも安っぽくない独自の世界観を提供できている点に心底驚きました。

中央のメインモニターは解像度が高く、本当にキレイなグラフィックで運転をサポートしてくれます。ヘッドアップディスプレイも見やすく、視線変更せずとも走行に必要な情報が入ってくるところは、さすが“ドライバーファースト”を掲げるBMWだとも感じました(MINIはBMWが設計生産しています)。ドライバーは運転に集中し、乗員は居心地の良い空間に包まれて快適に移動できる、非常に優れたプロダクトだと思います。

電気自動車化で成しえた驚愕のハンドリング

そして走り。MINIは歴代のエンジン車でも「ゴーカートフィール」と言われる走行フィーリングやハンドリングに目を見張るものがありましたが、電気自動車となったMINIはそれが一段も二段も向上しています。モーターは最大トルクを一瞬で出力し、それを緻密に制御できるので、とてつもないハンドリングを実現。FF(前輪駆動)とは思えない敏捷性を獲得しました。

クルマはゴルフギアである
エンジン車とはトルク出力特性を異にする電気自動車は運転がさらに楽しくなった

ゴルフ場近くの山道を走った編集スタッフは、エンジン車とのあまりの違いに驚いたそうです。「アクセルを踏むとすぐにパワーが立ち上がるのでコーナーが楽しく、運転の楽しさを再発見した」と喜んでいました。

エンジンとの違いに誰しも驚く!

BMWディーラーに話を聞くと、BMWオーナーの男性の奥様が気に入って電気自動車のMINIを購入するケースが多いらしいです。エンジン車のMINIに乗っていた奥様が車検時の代車で電気自動車のMINIに乗り、一発でお気に召すのだそうです。電気自動車を敬遠していたけれど、「こんなに気持ちよく走るのなら欲しい」とおっしゃるのだとか。

クルマはゴルフギアである
座り心地とホールド感を両立したシートも美点

外国メーカーは日本メーカーよりも電気自動車に自信を持っている気がします。たとえばBMWは、ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも、PHEVも電気自動車も、燃料電池車まで、すべてに本気で取り組んでいます。今は過渡期かもしれませんが、そうは思わせないほど電気自動車のMINIは完成度が高い。ぜひ一度運転してみることをおすすめします。日本人の多くは電気自動車のドライバビリティを知らないので、間違いなく驚かれることでしょう。

<MINI COOPER ACEMAN Specification>
●全長×全幅×全高:4,080mm×1,755mm×1,515mm
●乗車定員:5名
●車両重量:1,740kg
●駆動方式:FF
●電気モーター:交流同期電動機
-最高出力:160kw(218PS)/7,000rpm
-最大トルク:330Nm/1,000~4,500rpm
●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
-総電圧:398.2V
-総電力量:54.2kWh
-充電走行距離 414km(WLTCモード)
●車両本体価格:5,620,000円(税込)
※試乗車価格6,201,000円(税込)

写真:篠原晃一
イラスト:酒井恵理
取材協力:カレドニアン・ゴルフクラブ

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安東弘樹氏

安東弘樹(あんどう ひろき) プロフィール

元TBSアナウンサーにして大のクルマ好き、いや“クルマ狂”。50台ほどのクルマを乗り継ぎ、TBS勤務時代から自動車ローンが途切れたことがないという。独自の視点から切り込む自動車関連のコラムを各種媒体で連載中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員で日本自動車ジャーナリスト協会会員。

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