「ステルス」&「ローグ ST」1Wの性能をマトリックス図で比較
「ステルス」を前作「SIM2」と比較
「ステルス ドライバー」は、前作で同じスタンダードの「SIM2 MAX ドライバー」と比べると、重心がセンターに寄ったことでつかまり度合いがややアップした。「左に行かない安心感が薄れる印象を持つゴルファーはいると思いますが、良く言えばクセがなくなったということ」と三田コーチ。重心高さは前作よりもやや低くなったことで、バックスピン量も下がっている。
「ステルス HD ドライバー」は、前作の「SIM2 MAX-D ドライバー」と重心位置はほぼ変わらないながらも、ドローバイアスはやや抑えられている。一方で、初速性能が上がりスピンも入りやすくなったため、「簡単になったと感じるゴルファーは多いのでは」と予想した。
ともに低スピン設計の「ステルス プラス ドライバー」と前作「SIM2 ドライバー」を比べると、「ステルス」はスピンが入りやすい性能にシフトした。唯一スライド式のウェイトを搭載することも、前作からの変化のひとつ。「ウェイトを動かさなければ、重心位置は全7モデルの中で最もセンター。ウェイトを移動することで初めて特徴が出るので、フィットするゴルファーは幅広くなるでしょう」と解説した。
「ローグ ST」を「エピック」と比較
スタンダードの「ローグ ST MAX ドライバー」は、高慣性モーメント化によりミスヒットに強く、それでいてドロー設計の「エピック MAX ドライバー」よりもスピン量が抑えられている。三田コーチは「ピン『G425 MAX ドライバー』の高初速バージョンというイメージ」と表現した。
低スピン設計の「ローグ ST MAX LS ドライバー」は455ccと少し小ぶりのヘッドながら、左右の慣性モーメント値は約5300 g・cm2と高い。性能としてはスタンダードの「エピック SPEED ドライバー」よりもスピン量が入るためにハード過ぎることはなく、扱えるゴルファーの幅は広そうだ。
「ローグ ST MAX D ドライバー」は、「エピック MAX ドライバー」よりも左側に位置していることでも分かる通り、つかまりの良さが特徴のモデル。とは言え、強いドローバイアスがかけられているわけではなく、重心位置はフェース上のやや高めのセンターで、直進性の高い弾道が打ちやすいという。「左に曲げやすいというよりも、右に出にくいという表現が適正なモデル」とのことだ。
最もつかまりやすいモデルに位置づけられたのは、軽量設計の「ローグ ST MAX FAST ドライバー」。総重量は「エピック MAX FAST ドライバー」と同じ270g台で、重心位置はヒール寄りでかつ高めの設計。非力なゴルファーでも楽にボールを上げられ、つかまえやすい仕様となっている。
最適なモデルを選ぶにあたって
今回の7モデルは、いずれも初速性能に秀でており、飛距離性能も高いという。打ち出し角がとれて適正なバックスピン量を得やすいヘッド構造となっているので、どちらも多くのユーザーに合うシリーズと言えそうだ。それだけに、人によって好みが分かれる感覚的な部分にも目を向けておきたい。
三田コーチは「構えやすさや打感、振りやすさなど、『好み』として感じられる部分の差はハッキリと出ていると思います。ご自身にマッチするヘッドがいずれかはあると思うので、実際に試して一番合うモデルを探してみてください」と指南した。