見た目とは裏腹なやさしさ 初速・打ち出し・スピン量が揃う タイトリスト「T100/T150」アイアン

新製品レポート「タイトリストT100T150」
8月22日に発売されるタイトリスト「T100」「T150」アイアン

タイトファンお待ちかね、待望の新「Tシリーズ」が正式発表された。既に国内外ツアーではローンチが始まっていて、先日ミシガン州で行われたPGAツアー「ロケットクラシック」では、新アイアンを投入した契約選手が優勝。その性能の高さは証明済みだった。「T100」「T150」「T250」「T350」の4モデルがラインアップされている中、まずはプロの使用率が高い「T100」「T150」にフォーカスした。製品の特徴をギア知識が豊富なミタさんが解説。打感、構えやすさ、飛び性能をアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。

「T100」は1度ストロングロフトに。「T150」は初速アップ設計

新製品レポート「タイトリストT100/T150」
トップラインの厚さも違いがある(写真は7番)

【ミタさん】
今回紹介するのはタイトリストの「T100」「T150」です。タイトリストのアイアンでも人気が高い2モデルです。

【シオさん】
やっぱりカッコイイし、みんなが憧れるアイアンですね。

【コウタロウ】
でも、タイトリストは良い意味で前作から大幅な変更はしないですよね。

新製品レポート「T150分解パーツ」
「T150」の分解写真。トウ側とヒール側に高密度のタングステンウエートが配置されている

【ミタさん】
もちろんタイトリストらしさは継承していますが、変わった部分はあります。「T100」はブレード長やサイズ感は同じですが、全番手でロフトを1度立たせつつ、前作より打感が柔らかくなりました。そして「T150」は前作よりもごくわずかにヘッドサイズが大きくなり、初速性能が高くなっています。

【シオさん】
昔、「T300」を使っていたことはありますが、「T100」「T150」ってやっぱり難しい印象が強くて…。

【ミタさん】
たしかに見た目はシャープです。でも、タイトリストの特許技術としてアイアンのヘッド内部でトウ側、ヒール側の両方にタングステンを搭載しております。これは慣性モーメントを高めるためには決定的なテクノロジー。だからタイトリストのアイアンはサイズは小さいのにブレに強く、やさしさを感じやすいんです。

新製品レポート「タイトリストT100T150」
ソールの幅も「T150」のほうがわずかに広い

【シオさん】
でもPGAツアーの印象が強くて、アスリート向けというイメージが…。

【ミタさん】
「T100」って、昔の「AP2」的なカテゴリーです。タイトリストには、さらに競技ゴルファー仕様の「620 MB」とか「620 CB」、「680フォージド」がありますから。

【シオさん】
「AP2」と聞くと、私でも打てそうな気がしてきました。

【コウタロウ】
ちなみに「T100」「T150」のヘッドって、一枚モノのフォージドアイアンではなくて、複数のパーツで構成されたデュアル構造ですよね。そのあたりの打感も気になります。

全然難しくない。シニアゴルファーでもスピード、打ち出し角、スピンが揃う!

新製品レポート「タイトリストT100/T150」
多少の打点ミスはあれど打球の安定感がすごい(シオさん)

【ミタさん】
まず「T100」ですが、打った印象はどうでしたか?

【シオさん】
全然、難しくなかった。打球の揃い方が驚くほど安定していました。10球くらい打ちましたがボールスピード、打ち出し角、スピン量が全部揃っていました。コースで打ったら、全部パーオンしていたと思います。

【ミタさん】
高さも十分でした。10球とも落下角度が45度以上あったので、しっかりグリーンに止まっていたと思います。

【シオさん】
決して簡単なアイアンではありませんが、ハードな印象はなくて、スタンダードなアイアンですね。

【ミタさん】
「T150」はどうでしたか?

【シオさん】
ボールスピードが0.5~1m/sくらい上がって、飛距離もキャリーで3ヤードくらい伸びました。特にタテ方向のミスヒットに強く、寛容性の高さを感じました。

新製品レポート「タイトリストT100/T150」
「T100」と「T150」の形状に大きな差はありませんが打感に違いを感じました(コウタロウ)

【ミタさん】
コウタロウはどうでしたか?

【コウタロウ】
「T100」も「T150」も「これぞ、タイトリスト!」という感じの完成度が高いアイアン。誰が打っても文句を言わないと思います。両モデルとも、前作からさらに打球が上がりやすくなっていて、チョットやさしくなった?という印象です。

【ミタさん】
打感はどうでしたか?

【コウタロウ】
「T100」は柔らかさがあってフェースに乗る感覚がしっかりある。それに比べると、少しだけ飛距離性能が高い「T150」はインパクトで「パァーン」と弾く感覚がある。私は球離れが早いとコントロールしにくいイメージが出てしまうので、個人的には「T100」のほうが好き。

【シオさん】
私はコウタロウ君のようにそこまで打感の違いは感じませんでした。

【ミタさん】
初速や打ち出し角を上げる内部構造の「マッスルチャネル」が、「T100」は3番と4番だけですが、「T150」は3番から7番まで搭載されています。試打した7番では、そのテクノロジーのありなしで球離れのフィーリングに違いが出たのでしょう。ドライバーのヘッドスピード50m/sのコウタロウには、特にその感じが残ったのかもしれませんね。

新製品レポート「T100」
両者ともとても安定したショットが続いた(7Iのデータ)

【ミタさん】
「T100」「T150」はどんなゴルファーに向いていますか?

【コウタロウ】
アスリートゴルファーだけでなく、アベレージゴルファーやシニアゴルファーも使えるアイアン。アイアンに飛距離性能を求めていないということが大前提ですが、その中でもチョット飛ばしたいなら「T150」。

【シオさん】
たしかに「T100」は想像以上にターゲットゴルファーが広い。ロフトが7番で33度あるので、私くらいのヘッドスピードでも十分に高さが出てくれます。しかも寛容性も高い。アイアンに「高さ」や「方向性」を求めるゴルファーにオススメです。極端な性能の差はないので、購入する前には両モデルとも試打した方が良いと思います。

新製品レポート「T150」
両者とも「T100」よりも初速が上がっていた(7Iのデータ)

【ミタさん】
「T100」「T150」は決してプロやアスリート専用モデルではありません。タイトリストでフィッティングを受けると、アマチュアでも「T100」や「T150」が最適になるという人が多いくらいスタンダードなアイアンです。前作から比較しても両モデルとも打球が上がりやすくなっていて、「T150」は見た目にも安心感が出ましたし、寛容性も高くなっています。一方で打感には違いがあって、ソフトな打感を好むなら「T100」。少し弾き感があって飛びそうな打感を求めるなら「T150」でしょう。

【シオさん】
飛びすぎるアイアンは困るけど、「T150」くらいのチョットだけ飛ぶアイアンはシニアゴルファーには助かります。

まとめ(T100)

新製品レポート「T100」
予想通りの高評価。バランスの良さが伺える

まとめ(T150)

新製品レポート「T150」
「T100」同様に高評価。HSが速い人ほど打感に差が出るかも

■ 試打したクラブのスペック

新製品レポート「タイトリストT100」

タイトリスト T100アイアン
●ロフト角:33度(7I)●シャフト:AMTホワイト ●硬さ:S

新製品レポート「タイトリストT150」

タイトリスト T150アイアン
●ロフト角:32度(7I)●シャフト:AMTシルバー ●硬さ:S

■ マイクラブ情報

シオさん:ブリヂストン ツアーB X-CB アイアン
●シャフト:N.S PRO MODUS3 TOUR 120 ●硬さ:S

コウタロウ:ミズノ S-3 アイアン
●シャフト:Dynamic Gold MID TOUR ISSUE ●硬さ:S200

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ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

コウタロウ プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

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