ついに本命キター!「ちょっと飛んでちょっとやさしい」 9番以下は“半中空”でスピン増 ミズノ「M-15」アイアン

新製品レポートミズノ「M-15」
大ヒットを記録した前作「MizunoPro 245」の後継機「MizunoPro M-15」アイアン

今秋注目のミズノプロシリーズ新アイアン「S-1」「M-13」「M-15」の3モデル。中でも「M-15」は、前モデル「ミズノプロ245」の大ヒットを受け継ぎ、打感の良さはもちろん、飛びすぎず適度なやさしさを備えた中空アイアンとして注目。まさにアマチュアの“本命モデル”を深掘りしていきたい。製品の特徴をギア知識が豊富なミタさんが解説。打感、構えやすさ、飛び性能をアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。

タングステンは約50g!ロングは低重心、ショートは高スピン

新製品レポートミズノ「M-15」
ネックには製法(グレインフローフォージドHD)に加え番手による使用素材も刻印されている

【ミタさん】
今回紹介するのはミズノの「ミズノプロM-15(以下M-15)」。前作「ミズノプロ245(以下245)」、前々作「ミズノプロ225」もロングセラーになり、大ヒットしました。

【シオさん】
「M-15」になって何が変わったのですか?

【ミタさん】
今回は番手別設計にこだわって、ヘッド内部の設計を大きく変えています。まず4番から7番アイアンまではクロムモリブデン鋼素材を使った中空構造。中空部分には50グラムのタングステンを搭載して、低重心と高弾道を実現しています。

新製品レポートミズノ「M-15」
アドレスは前作と比べても大きな違いは見受けられない(写真は7番)

【コウタロウ】
8番以下は?

【ミタさん】
実は8番と9番以下でも構造を変えています。8番はクロムモリブデン鋼の中空構造ですが、9番以下になると軟鉄素材になり、半中空構造にしています。

【コウタロウ】
半中空って何ですか?

【ミタさん】
ヘッド内部の下半分だけが中空になっていて、上側は軟鉄素材がぎっしりつまっています。その構造にすることで重心が上になって、スピン量を増やせるメリットがあります。

新製品レポートミズノ「M-15」
トウ側のボリューム感は違えどソールグラインドは前作同様に大きく削られていない

【コウタロウ】
すごくこだわったアイアンなのは分かりますが、打感はどうなんですか?

【ミタさん】
もちろん「M-15」に関しても、ネックからフェースを一体成型で鍛造するミズノ独自のグレインフローフォージド製法で打感を追求しています。そもそもクロムモリブデン鋼は、成型性が良くてホーゼルの強度が高いために採用された素材です。

【コウタロウ】
ミズノユーザーとしては打ってみたいアイアンですね。

正常進化で「チョット飛んで、チョットやさしい」

新製品レポートミズノ「M-15」
今年のミズノプロシリーズのバックフェースはどれも直進的なデザインで統一。よりモダンな印象を受ける

【コウタロウ】
打つ前に、まずバックフェースのデザインがいい。シンプルで洗練されている。最近のミズノは見た目がカッコ良くなりました。

【ミタさん】
それも販売が好調な要因の一つだと思います。打った印象はどうでしたか?

【コウタロウ】
実は「245」の4番、5番を現在使用しておりますが、それと比較すると「M-15」はちょっとだけやさしく飛ぶようになった。この“ちょっと”というのが大事なポイント。決して大きく変わったわけではなくて、グリーンに「狙う・止める」がより実現的になり、正常進化している印象です。正直、これ以上の飛距離は「ミズノプロ」には求めていません。

新製品レポート ミズノ「M-15」
ロングアイアンはボールの打ち分けが楽になりました(コウタロウ)

【ミタさん】
ミズノのアイアンは確実に一歩ずつ進化していて、「245」と比較すると高初速エリアが8%広がっています。また、体感できるゴルファーは少ないかもしれませんが、反発係数としては0.824から0.826に上がり、初速性能も上がっているんです。

【コウタロウ】
5番アイアンで3、4ヤードくらい飛ぶようになりました。

【ミタさん】
まさにちょっと(笑)。打感はどうでしたか?

【コウタロウ】
クロモリ素材を使っていますが、一般的な飛び系の打感とは全く違います。ただ、「ミズノプロS-3」みたいな柔らかくて気持ちいい打感とも違います。クリアな弾き感が心地よくて、飛びそうな打感。硬い印象はなくて、インパクトが強い感じでした。

新製品レポート ミズノ「M-15」
やはりミズノ。中空でも打感の良さが際立ちます(シオさん)

【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?

【シオさん】
「ちょっと飛ぶ感覚」は全く同じです。芯で打てたときはもちろんですが、ミスヒットしたときでも飛距離ロスが少なかったです。

【ミタさん】
形状はどうですか?

【シオさん】
アドレスしたときの印象は「245」とそれほど変わっていません。「M-13」よりはトップブレードが少し厚くなっていますが、ボッテリしたアイアンではない。ベテランゴルファーで顔にこだわるゴルファーが好きなタイプの形状です。

新製品レポート ミズノ「M-15」
飛距離をさらに求めるなら「ホットメタルシリーズ」がいいですね(シオさん/コウタロウ)

【ミタさん】
どんなゴルファーにオススメですか?

【コウタロウ】
顔はミズノのアイアンの中でもやさしい顔が好きな人に合うと思います。ツアータイプのフォージドアイアンではなくて、ある程度の距離が出せるフォージドディスタンス系のアイアン。今までのフォージドアイアンより“プラス半番手”の距離が欲しい人にオススメです。

【シオさん】
やさしさ、飛距離、打感、デザイン性がちょうどいいバランスで仕上がっているのでターゲットゴルファーはすごく広い。今年のミズノのアイアンで一番売れると思います。

新製品レポート ミズノ「M-15」
7番アイアンの平均試打データ。シオさんも打点ブレの強さには驚いていた

【ミタさん】
「245」の後継としてリニューアルした「M-15」は形状や打感は前作の良さを残しつつ、正常進化で飛距離と寛容性を向上させています。アベレージゴルファーにとってもやさしいですし、シニアゴルファーを助けてくれる飛距離性能も魅力です。競技ゴルファーが4、5番だけ入れてコンボセットにするのもアリ。色んなゴルファーにとって使い勝手の良いアイアンになっています。

【シオさん】
今年の下半期はタイトリストの「T250」とミズノの「M-15」で人気を分けそうですね。

まとめ

新製品レポート ミズノ「M-15」
両者とも中空アイアンとは思えないほどの高評価

■ 試打したクラブのスペック

新製品レポート ミズノ「M-15」

ミズノ MizunoPro M-15アイアン
●ロフト角: ●シャフト:N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 ●硬さ:S

■ マイクラブ情報

シオさん:ブリヂストン ツアーB X-CB アイアン
●シャフト:N.S PRO MODUS3 TOUR 120 ●硬さ:S

コウタロウ:ミズノ MizunoPro S-3 アイアン
●シャフト:Dynamic Gold MID TOUR ISSUE ●硬さ:S200

この記事の画像をすべて見る

ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

コウタロウ プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

広告の後にも続きます

アクセスランキング

  • 総合
  • ツアー
  • レッスン
  • ギア情報

SPECIALコンテンツPR

特集記事PR

こちらもおすすめ

GDOサービス

GDOのサービス