なに?この不思議な“つかまり感" 力強く走ってくれる USTマミヤ「LIN-Q EX RED」

新製品レポート「LIN-Q RED EX」
4月25日に発売される「LIN-Q RED EX」シャフト

今年の4月にUSTマミヤの「LIN-Q」シリーズ最新作となる「LIN-Q EX RED」が発売された。23年に「LIN-Q EX BLUE」、24年の「LIN-Q EX WHITE」に続く3作目。カラーは先調子をイメージさせる「赤」。同社別ブランド「ATTAS」でも「RS サンライズ RED」という“赤シャフトが昨年末にリリースされたが、“第3のLIN-Q”はどういう特徴なのか?製品の特徴をギア知識が豊富なミタさんが解説。飛び性能、弾道、打感を探るべくアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。

高弾性率な素材を独自の設計で組み合わせ

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素材にナノアロイ樹脂を配合した技術で、飛距離と方向性を両立することを可能にしている

【ミタさん】
今回紹介するのはUSTマミヤの「LIN-Q EX RED(以下RED)」です。「LIN-Q EX」シリーズとしては「BLUE」「WHITE」に続く、3本目の「RED」です。

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【シオさん】
昨年、今年と赤いシャフトが多いですね。「ディアマナ RB」とか「24 ベンタス RED」とか。同社の「ATTAS RX サンライズ レッド」もそうですよね。

【コウタロウ】
何となく赤系のシャフトは先調子というイメージですけど、「RED」はどうなんですか?

【ミタさん】
メーカー表記は中調子。ただし、剛性分布を見ると中元調子の「BLUE」や元調子の「WHITE」より先端側が軟らかくなっているので、先調子に近い特性です。

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クセのない「中調子」のようだが果たして?

【コウタロウ】
「LIN-Q」はそもそもアスリートゴルファー仕様ですよね。

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【ミタさん】
そうです。USTマミヤだと「ATTAS」は日本生まれのシリーズで幅広いゴルファーをターゲットにしています。一方で、「LIN-Q」はPGAツアー選手のフィードバックを反映しているので、ハードヒッターを想定した“叩ける”シャフトです。

【シオさん】
今までの「LIN-Q」もそうでしたが、私のヘッドスピードではハードに感じてしまいそう。

【コウタロウ】
それも踏まえて確認してみましょう!

「6X」でも程よくつかまる!「5R」はH/S40m/s未満でも

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タイミングが合わせやすいので様々なゴルファーとマッチしそう(コウタロウ)

【コウタロウ】
最初に「6S」から打たせてもらいましたが、「6S」というスペック以上にしっかりしている印象。同じスペックの「ディアマナ RB」よりしなりが少ない。それなのに、つかまりが良いので驚きました。全体的にハリもあって、先端が軟らかいわけではないのにドロー系の弾道です。

【ミタさん】
先調子っぽさがあるのでしょうか?

【コウタロウ】
少しあります。ただ、先調子ってインパクト付近でもっと軽快にビュンビュン走るイメージですが、「RED」は暴れることなく力強く走ってくれる感じなんです。

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ヘッドはエリートX(シオさん)とトリプルダイヤモンド(コウタロウ)を装着してテストした

【ミタさん】
「6X」はどうでしたか?

【コウタロウ】
もちろん「6S」よりしっかりしてるけど、手元側は先調子のシャフトほど硬く感じない。それでいてダウンスイングでは中間部からのしなり感があって、つかまりの良さを感じます。フェードボールは「6X」のほうが、打ちやすかったかな。

【ミタさん】
どんなゴルファーに向いていますか?

【コウタロウ】
まずはドローヒッター。ヘッドスピード45m/s以上のアスリートゴルファーが使うなら「つかまりの良いシャフト」×「つかまりを抑えたヘッド」といった感じで、逃げ顔やフェードバイアスのヘッドと相性が良さそう

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クセのないマイルドなシャフトです(シオさん)

【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?

【シオさん】
私は「5S」を打ちましたが、右にすっぽ抜けることが一度もなく、安定してストレートからドロー系の弾道になりました。「LIN-Q」シリーズで一番打ちやすい。

【ミタさん】
しなり方はどうですか?

【シオさん】
私のヘッドスピード(40m/s)だと、どこかのポイントが極端にしなるというよりシャフト全体が滑らかにしなる感じがします。スイングテンポがゆったりな人でも相性は良さそうです。

【ミタさん】
「5R」はどうですか?

【シオさん】
ダウンスイング以降に中間から先端にかけてのしなりが大きくなるのがわかります。これはヘッドスピード40m/s以下のゴルファーでも気持ちよく振れそうなフレックスです。

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コウタロウの平均試打データ。数値から見ても適度につかまった弾道が打ちやすそう

【ミタさん】
赤系シャフトからイメージする典型的な先調子ではなくて、中調子のスムーズなしなりと先調子のつかまりを融合させたようなシャフトです。インパクト付近でフェースが返ってくるような挙動ではないけれど、ドローボールが打ちやすい。先調子は苦手だけどボールをつかまえたいというゴルファーにオススメです。

【コウタロウ】
この絶妙なつかまり感は面白い。「LS」系のヘッドと組み合わせると一番飛びそうなシャフトでした。

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シオさんの平均試打データ。ドローヒッターのシオさんもストレート系の弾道に

■ 試打したクラブのスペック

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USTマミヤ LIN-Q RED EX シャフト

●モデル/フレックス/重量/トルク
5S/59g/3.6、5X/62g/3.6
6S/67g/3.1、6X/69g/3.1

●調子:中

■ マイクラブ情報

シオさん:ピン G430 SFT ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:NSプロ レジオ フォーミュラ MB+ 55 ●硬さ:S

コウタロウ:コブラ DS-ADAPT LS ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Tour AD DI-6 ●硬さ:X

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ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

コウタロウ プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

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