やさしさを極めたアジア限定のアイアン

テーラーメイドから軟鉄鍛造の「P8CB」アイアンが発売された。
「P」を冠するということは、ツアープロをはじめとする上級者の使用を見据えた性能が与えられたアイアン群の一員であるということ。これまでリリースされた「P7」シリーズは、ツアーでの人気が高く、多くのプロが愛用している。
「P8CB」アイアンはその流れを汲んではいるが、Pに続く数字が「8」。この意味を知ることが、本モデルに対しての理解を深めるカギとなる。
80mm台のブレード長でミスにも強い

実はこの数字、ブレード長(ヘッドの長さ)を表している。「P7」シリーズはPの次に「7」が続き、70mm台を示しているので、「8」は必然的に80mm台となる。ということは、上級者志向であるヘッドながら、少し大きいサイズの新型アイアンとなる。キャッチコピーは「軟鉄鍛造は、ここまでやさしくなれる」。テーラーメイドは「P8CB」アイアンを“極めてやさしい軟鉄鍛造アイアンである”と主張する。
やさしいだけなら飛び系の「Qi」アイアンや「Qi MAX LITE」アイアンなどを手にすればいいが、「P8CB」アイアンは軟鉄鍛造製法で作られたことに意味がある。実はこのアイアン、アジア限定で展開される。アジア最大のマーケットである日本で好まれる、軟鉄鍛造とそれがもたらす打感、それを突き詰めたのが「P8CB」アイアンというわけだ。
テーラーメイド独自の加工技術「コンパクト グレイン フォージング」は純度の高いS25C軟鉄素材を、一般的な圧力の2倍以上となる2000トンのプレス機で鍛造。こうして作られた内部密度の高いヘッドはやわらかく精緻な感覚をもたらす。
クラブ設計の考え方にアジアと米国のギャップも

同社のプロダクトディレクターを長年務めてきた高橋伸忠氏はこう語る。
「『P7』シリーズでもいいけれど、もう少しやさしさが欲しいというお客様のニーズを汲んで、アジア企画の軟鉄鍛造アイアンを作るべく、米国本社と協議を重ねました」
やさしいアイアンを作るとなると、「米国人はソール幅を広くすればいいと考える」と高橋氏。そうすることで確かに寛容性は向上するが、ダウンブローにヒットできる上級者は手に取らないだろう。
「やさしさは確かに重要ですが、軟鉄鍛造アイアンとなれば上級者も使えるものを作りたかった。そこで、様々な入射角に適応できるソールデザインを本国と協議する時間が始まったのです」