コブラ DS-ADAPT X ドライバーを西川みさとが試打「申し分なしの飛び姿」
適応力抜群のスタンダードモデル HS40m/s未満の女子プロ評価は!?
コブラ DS-ADAPT X ドライバーをHS40未満の女子プロが試打したら…【西川みさと】
コブラ史上最速かつ最適なフィッティング設定を備えた「DS-ADAPT」シリーズ。革新的テクノロジー「FutureFit 33」を備え、ロフトとライ角を独立して動かせることにより33通りの弾道調整を可能にした。そんなADAPT(適応)力抜群のシリーズから、スタンダードモデル「DS-ADAPT X ドライバー」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずは、1WがHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「高評価だった3つ前『キング LTDx』に回帰 もはや弾道は理想的!」
―率直な印象は?
「思っていたよりも、ボールのつかまりも上げやすさも感じられ、非常に扱いやすく振りやすかったです。スピン量も適正(平均1857rpm)で、打ち出していくボールの飛び姿は理想的。構えた印象も、漆黒のシンプルデザインで、実際のサイズより小ぶりに見受けられます。投影面積の程よいサイズ感が、操作性の高さを連想し、飛距離性能と寛容性のちょうどいい両立を実現している気がしました」
―同社の歴代モデルと比べると?
「1モデル前の『DARKSPEED』、2モデル前の『AEROJET』は、私には低スピン性能が強過ぎてボールが上がり切らなかったのですが、3モデル前の2022年発売『キング LTDx MAX ドライバー』は程よいスピン量で、ボールが上がってくれたのを覚えています。今作はそのときに回帰したイメージで、弾道は弱々しく吹け上がっている感じではなく、意図した通りに上がって飛んでくれます。目玉のテクノロジーであるカチャカチャ機能はスタンダード設定(A1:ロフト&ライ角ともにSTD)で試打を行った結果、明らかにやさしく感じられたので、フィットさせればよりやさしく感じると実感しました」
―他の兄弟モデルと比べると?
「ドローモデル『DS-ADAPT MAX-D ドライバー』は、アドレスビューから少しつかまりの良さを感じる顔立ちで、『―X』より少し後方に長いタイプ。見た目通りのつかまりの良さで、スライスに悩む人に最適です。高慣性モーメントモデル『DS-ADAPT MAX-K ドライバー』は、『―X』のヘッドの効き具合はそのままに、安定感を増したモデル。ただ、ちょっと振り心地は軽くて、ヘッドが付いてこないケースも見られたので、私が選ぶならストレースフェースでちょうどいいサイズ感の『―X』になるかと思いました」
―他社の最新モデルと比べると?
「テーラーメイド『Qi35 ドライバー』、キャロウェイ『ELYTE ドライバー』、ピン『G440 MAX ドライバー』といった同時期発売のモデルと比べると、スピン量が少な過ぎることがなく、ちゃんと打ち出し角が出る(平均14.9度)。打感は少しズッシリしていて弾き感が伝わり、最近マイクラブとして使い始めたピン『G440 MAX』と比べても、ちょっと硬めの印象は残ります。ただ、弾き過ぎて違和感を覚えるほどではなく、“弾き過ぎ”と“食いつき”のちょうど真ん中。程よい弾き具合かなと思います」
―あえて気になるデメリットは?
「気になる点は、ちょっと数字が出ていなかったことかなー…(平均209.3yd)。自分が振れている感覚よりも、そこまで飛んでいなかった事実が気になりました。テーラーメイドやキャロウェイに比べて少しスピン量が多く、前より上に飛ぶ要素が強かったのかもしれません。私の感覚としては、それがちょうど良かったのですが、イマドキの飛距離性能としてはやや物足りない…。飛び姿が申し分ないものだけに、少し不満が残る結果となりました」
―どのような人向き?
「最低限HSが私くらい(35.8m/s)あれば十分扱えるので、“コブラ=ハード”と印象を抱いていた人に、ぜひ試打してほしいと思います。これまでの先入観を捨て、一度は打ってみてほしい。全くクセを感じない特性のヘッドで、ドライバー以外が全て別メーカーでそろえていても問題なし。汎用性が高く、やさしく受け入れてくれるNEWコブラに生まれ変わっています」
打感も寛容性も操作性も4.5◎ 気になるのは飛び△3.5だけ【総合評価4.2点】
【飛距離】3.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:SPEEDER NX for COBRA(硬さS)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
