ブリヂストン 258CBP アイアンを小山内護が試打「軟鉄の秀逸打感でビッタビタ」

クラブ試打三者三様

2025/05/24

飛びの軟鉄複合鍛造アイアンジャンボ軍団の元祖300ydヒッター評価は！？

ブリヂストン 258CBP アイアンをジャンボ軍団の飛ばし屋が試打したら…【小山内護】

ブリヂストン“快芯の鍛造”と呼ばれるキャビティバックアイアンのシリーズが人気だ。昨年9月発売の「241CB アイアン」「242CB+ アイアン」は、男女問わずツアー選手がすぐにスイッチを決め、売り上げも好調。そしてことし、やさしさと飛び性能が最も高い「258CBP アイアン」が新たに加わった。そんな鍛造に飛びを加えた新顔を、ヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。ジャンボ軍団の元祖300ydヒッター・小山内護が試打評価を行った。

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「ツヤ消し加工で落ち着いた雰囲気シニアプロも納得のフィーリング」

ブリヂストン 258CBP アイアンを小山内護が試打「軟鉄の秀逸打感でビッタビタ」

前にとにかく飛ぶというよりも高弾道で上から攻められる性能を実感

―率直な印象は？
「スチールとカーボンシャフトの違いはありましたが、操作性や寛容性、構えやすさでは欠点という欠点が見当たりません。軟鉄鍛造のちょっと飛ぶ性能が（自分に）合っているからかもしれませんが、振り心地はとてもイメージ通り。カーボンシャフトは若干硬めで球離れが早く、飛んでしまい過ぎるところはありましたが、スチールなら問題なく意図した距離にビッタビタに止めることができました」

下だけでなく上にも凹みを入れた「360度ポケットキャビティ」構造

―見た目の評価は？
「トップブレードがマット加工でツヤ消しになっているので、構えても眩しくないところが気に入りました。逆にピカピカ光っているのはソールからバックフェースの一部のみにとどめ、アドレス時の視界には入らない。すごく工夫が感じられる考え抜かれたデザインです。サイズは大きめで厚みもあり、安心感があります。軟鉄素材なので購入後に細かくグースを付けたり、ロフトを寝かせたり、ライ角を変えるなどの微調整ができそうなところも魅力です」

ツアープロも納得する打感を追求した「ソフト&スピードフェース」

―打感のフィーリングは？
「やや低めの響きが抑えられた打音で、軟鉄のやわらかさをしっかり感じます。20～30年前までアイアンは軟鉄しかなかったですから、シニアプロはやはりこの感触に慣れているのですね(笑)。現在はソフトステンレスのやわらかい素材も増えてきていますが、軟鉄のフィーリングには勝てないと再認識しました。現在“飛び系”と呼ばれるモデルよりは、ストロングロフトではないので（7Iで30度）ちょっと飛距離が出ないところは否めませんが、厳密に言えばアイアンは飛距離を競うものではありませんから、見た目と打感の良さで選ぶべきだと思います」

ラウンド+カットタイプでやさしさと抜けを両立したワイドソール

―ドローとフェードの打ち分けは？
「ドローもフェードも、完璧に打ち分けが可能です。特に私はアイアンでの操作性を見るときに、低めのフェード（ローフェード）を試すことが多いのですが、しっかりフォローで腕を抜きながら低くボールを打ち出すことができ、フェード回転をかけて目標位置に止めることができました。ローフェードが打てるとアゲンストのときもグリーンを狙っていけますし、120～130yd圏内の比較的短い距離で多用できます。ミドルホールの2打目、ロングホールの3打目の正確性を求める人におすすめの試打時のチェック法です」

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上がスチール「NSプロモーダス3 TOUR105」、下がカーボン「Diamana iB65」

―スチールとカーボンシャフトで振り心地の違いは？
「はい。もちろんスペックに大きな差があるので、振り心地自体も異なるのですが、スチールのほうがインパクトでボールがフェースに乗っている時間が長いと感じました。一方、カーボンは高く上げるけれど弾きが強く、縦距離の操作がうまく図れない。スチールに近い重量帯なら、また違った印象になると思いますが、カーボンはやわらかいものでも軽量になると硬くなってしまうので注意が必要です」

「高めor低めのフェードorドロー、何でも打てる」(小山内)

―どのような人向き？
「うーん…、これってゴルフを始めたばかりの初心者でも打てるのかなー？んー…ちょっと難しいのかな？そこの判断は断言できないですが、ある程度ゴルフを覚えた人であれば、使用者は選ばない万能型な性能といえます。もちろん競技ゴルファーや上級者も納得できる玄人向きな部分も備わっているので、あとは打感の好き嫌いで選ぶべき。やわらかいのが苦手、ガンガン前に飛ぶほうがいいという人以外はマッチすると思います」