テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」

スイートエリアが拡大した新P790 ご意見番クラブフィッターの評価は!?

テーラーメイド P790 アイアンをご意見番クラブフィッターが試打したら…【筒康博】

心地よい打感のまま、前作より最大24%もスイートエリアが拡大(同社比)したというテーラーメイド「P790 アイアン」。軽量で反発性能が高い新素材をフェースに採用し、強度が増したことでボール初速が大幅に向上したという。番手別の最適な飛距離と精度を追求したNEW「P790」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博が試打評価を行った。

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「さすが現トレンドのパイオニア 完成度がさらにアップ」

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
直進性を示す結果に大満足。しっかりつかまった球も出ていた

―率直な印象は?
「飛距離と寛容性の評価項目に5点満点を付けた理由は、単に他社より飛ぶというわけではなく、精悍なシルエットの中で最大限に飛距離性能とミスヒットへの強さを発揮しているということです。私のHS(1Wで平均40~41m/s)であれば、7Iで平均157.7ydは申し分なし。これ以上の飛距離はアイアンでは必要ないというのが本音です。寛容性も、あれだけ当たりが悪くてもキャリーがしっかり出てくれる(平均143.6yd)。これ以上を求めるなら、よりサイズアップしたモデルや寛容性に特化したモデルを選べばいいと割り切れるほどです」

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
前作23年モデルとの比較で24%スイートエリアを拡大(同社比)

―そこまで完成度が高い?
「はい。『P790』シリーズも今作で5代目になりますが、これまで歴代モデルも完成度は高く、今作もその流れをしっかり継続しています。メッキ加工の色味の影響からか、見た目が前作『P790 アイアン<2023年>』よりアイアンっぽいというか、引き締まった印象に見受けられます。ただ、決してサイズが小さく見えるわけではなく、安心感は抱ける形状。外観にも性能面にも穴はなく、クラブに対してもうこれ以上を求めるものがないと思えるほど完成していました」

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
テーラーメイド独自の充填剤「SPEEDFOAM AIR」がフェース裏に装備

―打感のフィーリングは?
「前作と比べて違う点は、少し低重心化したように感じ、フェース下側の打感もよりソリッドになって打感に力強さが一段階増したところです。そういう意味で、見た目だけでなく打感もすごくアイアンっぽくなったと感じます。ですが、不思議なことにボールの飛び姿を見ると中空アイアンのそれで、ウッドのテクノロジーを取り入れた直進性が備わっている。見た目も打感もアイアンっぽく進化しているのに、弾道はどんどんユーティリティっぽくなっている印象です」

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
7Iのロフト角は30度。前作30.5度から0.5度立てた設定

―ユーティリティっぽいということは、操作性は落ちている?
「いいえ。もちろん直進性と操作性は相反する関係性ですが、今作はドローやフェードの打ち分けも可能です。打ち分けも重要ですが、何よりさまざまなシチュエーションで思い描くショットのイメージが湧きやすい。アゲンストでは低く打ち出したいとか、浮島や砲台グリーンで少し高い球筋で乗せたいとか、イメージした理想の弾道を素直にアドレスで表現できるヘッド形状とサイズ感。しかも技術が伴わなくてもクラブの寛容性が助けてくれるので、本当にコースに持ち出したくなる。また、コースで使ってみるほど性能の良さを実感できるモデルです」

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テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
左が今作25年、右が23年モデル。加工の違いでミラー感が違う

―類似モデルは?
「類似かつライバルになるモデルは、他社よりも同社内にいる気がします。前作からですが、『P790』がどんどんコンパクトに見えるようになっているので、フェース長が短い兄弟モデル『P770』に印象が近くなってきています。その分、両モデルは比較して打ち比べてみるべき。また、完成度の高さでいうと、前作23年モデルも比較しなければならない存在。目をつぶってテストをしたら、どんな人でもどちらで打ったか分からないほど類似しているので、あとはバックフェースのデザイン、打感のわずかな違い、メッキ仕上げの好みで選ぶといいかなと思います」

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」
「メッキの色の分だけ前作より少し締まって見える」(筒)

―どのような人向き?
「ここ最近のアイアンは、小ぶり=性能が難しい、大きい=やさしいと単純な構成ではなくなってきていて、そのトレンドの先頭に立っているのが『P790』といった認識です。ですので、買う買わない以前に興味がある人は一度は実際に打って確かめてほしい。直近3~5年でアイアンを買い替えていない人、見た目がシュッとしていて格好いいのに中身がやさしくて打ちやすいモデルをまだ体感していない人。食わず嫌いで試していない方に、今作は外せないモデルだと思います」

完成度向上 採点でも前作を0.1上回る【総合評価4.7点】

テーラーメイド P790 アイアンを筒康博が試打「アイアンっぽさ増でライバルは770」

【飛距離】5.0
【打 感】4.5
【寛容性】5.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:30度(7I)
・使用シャフト:NSプロ モーダス3 TOUR 105(硬さS)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール

スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。「インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。

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