テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」

スイートエリアが拡大した新P790 ジャンボ軍団の元祖300ydヒッター評価は!?

テーラーメイド P790 アイアンをジャンボ軍団の飛ばし屋が試打したら…【小山内護】

心地よい打感のまま、前作より最大24%もスイートエリアが拡大(同社比)したというテーラーメイド「P790 アイアン」。軽量で反発性能が高い新素材をフェースに採用し、強度が増したことでボール初速が大幅に向上したという。番手別の最適な飛距離と精度を追求したNEW「P790」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ジャンボ軍団の元祖300ydヒッター・小山内護が試打評価を行った。

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「今すぐ使える選びやすさ やさしさ移行時代を象徴する存在」

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
高弾道で(7Iで)キャリー平均191.4yd、総距離203.9ydを記録

―率直な印象は?
「今作を打ってみて、改めてアイアンの主流がヘッドサイズ大きめのモデルに移行してきている現状を実感しました。というのも、20~30年前ひと昔前のモデルは、本当に小ぶりでストレートフェースな形状ばかり。今作のようなミッドサイズで、ややグースが入った顔立ちは少数派か、ほぼ記憶にありません。たぶんテクノロジーの進化のおかげもあって、安心感を抱ける大きさでも操作性を失わない工夫がなされた結果なのだと思います」

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
番手別ヘッド設計「FLTD ・CG デザイン」を採用

―時代がやさしいアイアンを求めている?
「はい。全体的にサイズが大きくなっているのは、プレーヤーの趣向がやさしさに向いている証拠。決して私個人の好みではなく、現在のゴルファーが取り入れたいと感じている流れ(トレンド)だと思います。特に今、アイアンに求める要素を弾道の高さとする人が増えていて、プロも高さが出なければトーナメントで戦えなくなっている。しかも、今作はグースが少し入った形状で、ボールを包み込んでくれるやさしさも備わっています」

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
タングステンウエート + 充填剤SPEEDFOAM AIRが内蔵(※4~8I)

―打感のフィーリングは?
「予想以上にやわらかく、心地のいい打感です。以前までの中空構造特有の空洞感のあるフィーリングではなく、一枚板の軟鉄鍛造に近いといっても過言ではないほどやわらかい。打音もカーン! といった甲高い音が出るかと思いきや、気持ちのいい音色で、程よい響きが耳に残る。打っている弾道は中空アイアンのイメージのままなのに、打感は軟鉄鍛造との差を感じない。性能面でのメリットを残しつつ、打感はよりプロ向きに進化させた仕様も、多くのゴルファーに受け入れられる要素といえます」

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
左が今作25年、右が前作23年モデル(※どちらも7I)

―前作「P790 アイアン<2023年>」と比べると?
「そうですね、正直ほとんど変わらないです(笑)。色味の違いもあって、トップラインの厚みが若干薄く見え、両モデルを横に並べて見比べたらちょっとだけシャープになったと感じるレベル。ドライバーと違って、形自体が大きく変わらないアイアンでは、1~2個前モデルとの差はほとんど感じません。さすがに10年遅れだと古さは感じますが、5年以内であればほぼ結果は同じで、テクノロジーの進化を実感できる人はごく少数派だと思います」

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テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
ボディは軟鉄8620だが フェース素材はニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼

―同社アイアンは、そもそもどういうイメージ?
「契約していた時期もあって長年使用してきましたが、種類が豊富だなというイメージを持っています。当時からいろいろ種類があり、モデル数も多いので、私はその中でやさしい部類を好んで使ってきました。当時はアイアン選びにすごく苦労しましたが、今作はシャフトを合わせれば今すぐでも使えるオールマイティさ。正直、同社もここまで変わったのかと驚きました」

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」
「軽くグースの入ったミッドサイズの顔がまさにイマドキ」(小山内)

―どのような人向き?
「ここまで扱いやすい性能であれば、ユーザーはほとんど選ばないでしょう。あえて小ぶりなモデルを好む人以外は、今作のように程よく大きくてやさしくて高く上がるアイアンを購入するべき。各メーカーが主流として方向性を打ち出している以上、そこに乗らない手はないと思います。またドライバーとの兼ね合い、14本同じメーカーでそろえたい人は多いと思いますが、私はあまりメーカーやブランドにこだわらなくていいでしょう。実際に試打して、とにかく球が高く上がるモデルを選んでほしい。それほど今は、アイアンに対して弾道の高さが重視されていると思います」

理想のやさしさ 打感・寛容性・構えやすさで満点!【総合評価4.8点】

テーラーメイド P790 アイアンを小山内護が試打「弾道は中空だけど打感は軟鉄」

【飛距離】4.5
【打 感】5.0
【寛容性】5.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】5.0

・ロフト角:30度(7I)
・使用シャフト:NSプロ モーダス3 TOUR 105(硬さS)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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小山内護(おさない・まもる) プロフィール

1970年6月19日生まれ、東京都出身。日体荏原高校時代にゴルフを始め、卒業と同時にジャンボ軍団入り。豪快なドライバーショットを武器に98年「サントリーオープン」、翌年「日本プロゴルフマッチプレー選手権」を含むツアー通算4勝を飾る。現在シニアツアーに参戦しながら、プライベートゴルフスタジオ「Favorite J-Golf」を運営。

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