プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」

さらなる“飛び”を図った2代目「03」 ジャンボ軍団の元祖300ydヒッター評価は!?

プロギア 03 アイアンをジャンボ軍団の飛ばし屋が試打したら…【小山内護】

プロギアのフラッグシップモデル「プロギア アイアン」シリーズより、新たにリニューアルした「03 アイアン」。飛距離性能とスマート形状を両立したモデルの2代目として、今作はバックフェースの外周をぐるっと囲った「オーバルキャビティ」構造を採用した。重量配分も最適化され、さらなる低重心&フェースセンター重心を達成。そんな同社自信作をヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人の採点。ジャンボ軍団の元祖300ydヒッター・小山内護が試打評価を行った。

「トウと懐の長さが気になる 1~2mmフェースを短く希望」

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
飛距離性能は満足(7Iで平均213yd)。しかしボールはつかまり切らず…

―率直な印象は?
「サイズは大型で安心感が湧き、打つ前のプレッシャーがかかりにくい、やさしいヘッドであることに間違いありません。構えただけで、ミスヒットに対する許容性の高さをイメージできます。同社アイアンを今回初めて打ちましたが、やさしさを求めている人向けの性能であることがハッキリ分かりました。私が特に気になったのは、フェース長…。もう少し長さを抑えた形状であれば、より評価も高まったかなと思います」

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
深重心を維持しながら低重心とセンター重心を達成した「オーバルキャビティデザイン」

―もう少しフェース長が短いほうがいい…?
「はい。基本的に大きなサイズ感は好みですが、トウ先とネックからフェースにかけた懐(ふところ)の長さが気になります。トウ先はもう1~2mm短くてもいいかなぁと思える長さで、インパクトの瞬間にフェースが戻り切らない=開き気味で当たってしまう印象が強く、ドローボールを狙って打っても、そのまま右に返ってこない弾道になってしまいました。フェースの厚みに対し、長さがほんの少しロングに感じます。厚み:長さの比率が少し気になってしまいました」

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
大きさに反して印象は精悍でシャープ(画像は7I / ロフト角26度)

―懐はどのように長い?
「ネックからフェースにかけての面積が広く、“深い”というより“長い”といった具合。ボールを包み込む安心感を抱くというよりは、ボールに対して面が長い分フェースコントロールに苦労しそう…。もう少し全体的にフェース長をネック側にズラして、懐もコンパクトにしてほしい。ただ、使用した純正シャフト(スペックスチールIII Ver.2)の影響もあるので、もう少しマッチしたスペックなら、また印象は大きく変わるかもしれません」

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
フェース裏(内部)の溝本数&配置を最適化した「番手別バックフェースグルーブ」を搭載

―打感のフィーリングは?
「見た目のイメージに反し、打感はそれほど硬い感じはありません。これほど大きくて長いキャビティ構造であれば、弾きが強くて硬い素材を使用しているかと思いきや、打感は適度にやわらかくて心地いい。シンプルな軟鉄鍛造ほどではないにしても、弾き感を抑えてボールを運んでいけるイメージが持てるフィーリングに仕上がっています」

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プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
CNCミルド加工で重量配分を最適化した鍛造(FORGED)ボディ

―他社モデルと比べると?
「最新モデルの中では、大きめサイズで評価の高かったピン『G440 アイアン』と比べてもひと回り大きいでしょうか。一番近いのはキャロウェイ『ELYTE MAX FAST アイアン』。若干『ELYTE』のほうが大きく、全体的に丸みが帯びていて厚みがあるのに対し、03アイアンは細長い分だけ好き嫌いは分かれそう。どちらも低重心で強い球筋が出るので、あとは実際に打ち比べて振りやすさで決めてほしいと思います」

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」
「適正のシャフトを付ければ どストレートに真っすぐ飛ばせたかも」(小山内)

―どのような人向き?
「自分がしっかりボールが当たらなかったので、何とも言えないのですが、HSはきっと速い人向けではないでしょうか。ドライバーなら40m/s以下。キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』シリーズを検討している層向け。ただ、正直に言えば、シャフトを替えてもう一度試打させてほしいです。同シリーズ内でもう少し小ぶりで操作性のいい『01 アイアン』や『02 アイアン』とも打ち比べながら、どれが自分のスイングに合うかじっくり試させてほしいモデルでした」

長さが気になり評価はちょっぴり辛め…【総合評価3.8点】

プロギア 03 アイアンを小山内護が試打「厚み:フェース長の比率が気になる」

【飛距離】5.0
【打 感】4.0
【寛容性】3.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】3.0

・ロフト角:26度(7I)
・使用シャフト:Diamana M FOR PRGR、スペックスチールIII Ver.2(どちらも硬さS/M-43)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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小山内護(おさない・まもる) プロフィール

1970年6月19日生まれ、東京都出身。日体荏原高校時代にゴルフを始め、卒業と同時にジャンボ軍団入り。豪快なドライバーショットを武器に98年「サントリーオープン」、翌年「日本プロゴルフマッチプレー選手権」を含むツアー通算4勝を飾る。現在シニアツアーに参戦しながら、プライベートゴルフスタジオ「Favorite J-Golf」を運営。

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