試してみませんか?アイアンの「ブレンディング」―“弾道”で考える新時代―
■キャリー・高さ・スピンの3要素をチェック
――「ブレンディング」をする際には、どんなことを基準とすべきでしょうか。
まずはキャリーの飛距離が番手間でしっかり階段状になっているかどうか。そして、十分なピークハイトと落下角度がとれていることが大事です。ロフトの立ったモデルでキャリーが出たとしても、ピークハイトが出なくてグリーンでまったく止まらないのでは意味がないですから。
キャリー、ピークハイトと落下角度、それにスピン量の兼ね合いで、番手ごとに自分が求める弾道を実現できるのはどのモデルか。実際にフィッティングを受けてみると、自分にとって意外なモデルの組み合わせになることもあると思います。
■固定観念にとらわれずに新しい組み合わせに挑戦
――タイトリスト ゴルフクラブ フィッティングスペシャリストの黒木望氏に聞いたところ、自身の「思い込み」や「決めつけ」が邪魔してフィッティング結果に懐疑的な人も少なくないそうですが、「トラックマンの画面で入射角と打ち出し角、ボールスピードなどの図を見てもらいながら説明すると、最終的には納得してもらえます」とのことでした
私自身も黒木さんにフィッティングしてもらいました。もともと「T150」のロフトを寝かせて使っていたこともあり、新シリーズも「T150」をベースに考えていたんですが、「T100」と「T150」だと、どちらも落下角度が十分にとれていたので、「より高いピークハイトを確保するために『T100』をベースにするほうがいいんじゃないか」というアドバイスをもらってその通りにしています。
――その上でミドルアイアン、ロングアイアンの弾道をどう作っていくかによって、ブレンドするモデルを選べばいいと
今までの「常識」にとらわれていると、たとえば、「自分には『T100』は難しすぎる」といったふうに最初から使えるモデルを限定してしまうとか、そもそもモデルを混ぜるのは「邪道」、あるいは単一モデルが使えないときの「代替策」といった考え方になりがちです。そういう「常識」を一旦全部クリアにして、ぜひ「ブレンディング」にチャレンジしてみてください。タイトリストは、フィッティングを通して1本からでも注文できます。
目澤秀憲(めざわ・ひでのり)
1991年、東京生まれ。日大(ゴルフ部)卒業後に、米国での語学留学を経てインストラクター養成の権威であるTPI(タイトリスト・パフォーマンス・インスティテュート)の最高水準であるレベル3を複数科目で取得。2021年には松山英樹のマスターズ優勝をサポート。常に世界最先端の技術をインプットしているコーチとして知られ、今季は金子駆大、永峰咲希、櫻井心那の優勝をサポート。
協力:タイトリスト フィッティング センター(ザ・カントリークラブ・ジャパン総合練習場内)
テキスト:菅原大成
撮影:有原裕晶
イラスト:酒井恵理






















