「3番ウッドが打てない!」そんなアナタに中古「4W-7W」のすすめbyギアマニア
フェアウェイウッドといえば、多くのゴルファーが3W、5Wといった番手を思い浮かべる。しかし最近は「3Wは難しい」「5Wでは飛距離が物足りない」という声から、4Wと7Wという組み合わせが注目されている。アマチュアゴルファーにとって扱いやすく、実戦的な武器となるこの構成は中古ショップをうまく活用することで、コストを抑えつつ自分に合ったクラブセッティングを実現できる。今回は、なぜ4Wがオススメなのか、その入手の難しさや、中古で狙うべきモデルについて詳しく紹介する。
3Wではなく4Wを選ぶべき理由
3W(スプーン)は飛距離が出る利点がある一方、地面から打つには非常に難易度が高い。ロフト角が少なく、シャフトも長いため、ミートしづらく、ダフリやトップのミスが出やすい。特にヘッドスピードがそこまで速くないアマチュアにとっては、「飛ばすクラブ」ではなく「ボールが上がらない」+「当たらないクラブ」となってしまうことが多い。
そこで登場するのが4W。ロフト角は16.5度前後、シャフトも3Wより短い設定が多い。ボールが上がりやすくミートしやすいため、地面からでも安心。飛距離は3Wと比べて10ydほど落ちるが、実戦では「確実に運べる」メリットが大きい。打ちやすさと実用性を兼ね備えた4Wは、アマチュアにこそ必要な1本と言えるのではないだろうか?
中古で4Wが見つかりにくい理由
「4Wが中古市場で見当たらない」という声も多い。それもそのはず、4Wは新品時にラインアップされていることが少ない。4Wの有用性が注目され始めたのは最近だ。中古市場で4Wを探すゴルファーが増えたために、売り場に並ぶとすぐ売れてしまう。
意外と知られていないが、最近のクラブ、特にテーラーメイド、キャロウェイ、コブラといった海外のブランドは「3HL」という表記の4W相当の番手を用意している。ゴルファーの3Wへの憧れをくすぐる表記となっているが中身は4W。見逃さないようにしよう。
中古で狙うべきオススメの4W
現在の国内ブランドで4W、4W相当(3HLなど)を販売しているのは主にダンロップと本間ゴルフ。選択肢は海外メーカーの方が多い。人気のピン「G440 MAX」(2025年)も4Wがラインアップされて好評のようだ。中古では5万円弱と価格はまだ堅調。
テーラーメイド「Qi10」(2024年)は「マスターズ」で勝ったロリー・マキロイ(北アイルランド)が使っているモデルで、ボールも上がりやすく使いやすい。3万円台前半から見つかる。お求めやすさで言えばタイトリスト「TS2」(2018年)が1万円台前半。いまだにPGAツアーで使用者が多い。
1万円を切る価格で見つかるのが本間ゴルフ「ツアーワールド TW747」(2018年)。アスリート向けモデルだが、ボールが上がりやすく使い勝手が良いだろう。どのモデルも7Wがラインアップされており。そちらもオススメしたい。
4Wの次に買うべきは7W?
4Wの次に選ぶクラブとして、7Wをおススメしたい。飛距離の階段もキレイに作れる。実はヘッドスピードが1Wで40m/sを切る場合、FWと同じロフト角のUTだと高さが出づらくスピン量も不足し、グリーンに直接止めるのが難しくなる。
FWの方が慣性モーメントも大きく、重心深度も深くできる。同じロフト角でも構造的に楽に高弾道が打ちやすい。FWが苦手と言う人は意外と多いが、まずは7Wを打ちこなして自信をつけることで、4Wでのショットの成功率も上がる。
中古でオススメの7W
7Wは4Wに比べると中古市場での流通量も多く、選択肢は豊富である。できれば4Wと同じモデルで、シャフトのスペックも同じにしたい。違和感なく使えるからだ。そろえられない場合、シャフトの重さは4Wと同じか、少し重いものを選ぼう。4Wより軽いのはNGだ。
ヘッドスピードに自信がない場合、ツアープロが好む低スピン強弾道のモデルよりも、できればスピンがしっかり入るモデルの方がオススメ。例えばテーラーメイド「ステルス2 HD」(2023年)や「ステルスHD」(2022年)、「SIM2 MAX-D」(2021年)など。
キャロウェイなら「パラダイムX」(2023年)や「ローグST MAX D」(2022年)、「エピックMAX」(2021年)が良いだろう。
ピンの「G425 MAX」(2020年)、「G410」(2019年)はミスヒットに非常に強く、飛距離より安定性に特化している。
「3Wが難しい」と感じているアマチュアゴルファーには、4W+7Wという構成が極めて実戦的なセッティング。4Wは3Wよりも地面からでも打ちやすく、飛距離も安定。さらに次の番手として7Wを加えることで、高弾道でグリーンを狙うクラブとしての選択肢も広がるだろう。
「3Wが打てない!」と悩むよりも4W、いやちょっと飛ばせる5Wでも良いと思う。確実に飛距離を稼げるクラブを中心にセッティングすればスコアアップは間違いない。今こそ、フェアウェイウッドの新しい常識「1W・4W・7W」に挑戦してみてはどうだろう。(文・田島基晴)