気になる「YONEX」のアイアン プロ御用達の本格派を中古で探してみようじゃないかッ!

気になる「YONEX」のアイアン プロ御用達の本格派を中古で探してみようじゃないかッ!
岩井千怜のCB511(左)と竹安俊也のCB301

「ヨネックス? 岩井姉妹(明愛千怜)が使うクラブね」と思った方は、“ゴルフ通”として半分は正解。実は同社のアイアンは“隠れた名器”として知られ、クラブ契約をしていないツアープロからも静かに支持されている。広告展開は一部のメーカーほど派手ではないものの、モノの良さで勝負する硬派なブランド。中古ショップにも良い品が並んでいる。

かつてはミケルソン、石川遼も使っていた

日本の総合スポーツメーカーであるヨネックスは、自社でカーボン素材を製造・加工できる数少ないメーカーとして有名だ。その技術力はテニスやバドミントンで培われたもの。ゴルフクラブの世界でも静かに革命を起こしてきた。

カーボンウッド、カーボンアイアンなどで注目され、アマチュア時代にPGAツアーで優勝し、鳴り物入りでプロ入りした若かりし頃のフィル・ミケルソンと用具使用契約を締結。プロ転向直後の石川遼も大型契約を結んだ。

特筆すべきは、同社の軟鉄鍛造における高い技術と、素材選定・設計の一貫体制である。多くのメーカーが外部の工場に製造を委託する中、ヨネックスは国産一貫体制を守り、顔・打感・操作性を徹底的にチューニングする。ツアープロは、そうした細部の完成度を見逃さない。実際、国内ツアーではアイアンだけこっそり同社の「EZONE」シリーズをバッグに入れている選手も少なくない。

アイアン巧者が使う傾向に

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契約選手の鍋谷は新アイアンをテスト中

クラブ契約がフリーになった池田勇太宮里優作が使い始めた数年前から、ヨネックスのアイアンの評判はツアーでうなぎ上り。彼らが以前契約していたメーカーの担当者が同社に移ったことがきっかけという噂だ。その他にも片山晋呉小田孔明大槻智春岩田寛らの使用が確認されている。

現在は契約プロの鍋谷太一以外にも、竹安俊也木下裕太小斉平優和杉山知靖嘉数光倫北川祐生など若手中心にも人気がある。特に人気なのは「EZONE CB301 フォージド」(2018年)だ。9月に「EZONE CB302」にアップデートされる予定で、なんと7年も地味に生産され続けていた。女子ツアーでは岩井姉妹、若林舞衣子キム・ヒョージュ(韓国)ら契約選手を中心に同社アイアンの使用者が多い。

中古は「見つけたら即買い」が正解

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竹安俊也のCB301。男子プロの使用者は多い

ヨネックスのアイアンは中古ショップで見かけることが多いとは言えない。理由はシンプルで、生産数が他メーカーに比べて少ないからだ。性能と精度を重視する姿勢がそのまま中古市場の希少性に表れている。

販売価格、買い取り価格の安定感も見逃せない。モデルチェンジの頻度が少ない上に、ギアマニアが性能の高さを認知しているため、価格が下がりにくい。発売からの経過年度を考えると割高に感じるかもしれないが、買い取り価格を考えるとコスパは決して低くない。

やはりオススメは「EZONE CB301」。ヘッドが小ぶりで難しい印象を受けるかもしれないが、バックフェースにスリットが入っておりキャビティ効果もある。7番でロフト角が34度とイマドキにしては寝ているので、“飛ばない”なんて言わずに使える人向け。6本セットで6万円台が相場だ。

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岩井千怜(左)と岩井明愛のセッティングにはCB511の姿が

岩井姉妹が使う「EZONE CB 511 フォージド」(2022年)は、軟鉄鍛造にしてはヘッドサイズが大きめだが、重心距離が短めに設定されていて操作性が良い。グースも適度にあるので、アマチュアでも扱いやすいだろう。6本セットで8万円台から見つかる。

マッスルバックの「EZONE MB301」(2023年)は、振動を吸収する樹脂が埋め込まれ、寛容性も期待できる。7番でロフト角が34度。自分で飛ばせる人向けだ。6本セットを8万円台で探したい。

EZONE CB702 フォージド」(2021年)は、深いキャビティと弾きのあるマレージングフェースで寛容性があり飛距離性能が高い。7番で31度と、こちらはロフト角がイマドキな設定だ。6本セットで6万円台。なお、どのモデルにもヨネックスオリジナルの重めのカーボンシャフトが装着されているケースが多く、クオリティが非常に高い。

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新「CB302」をツアープロがテスト開始

ゴルフクラブ市場においては、見た目の派手さやツアープロの契約人数が評価に直結しがちだが、ヨネックスはその“対極”にある存在とも言える。広告宣伝よりも、良いモノを丁寧に作ることを重視。飛距離一辺倒ではなく、打感や操作性のような“味わい”も大切にする。だからこそプロが選び、ゴルフ通が手放さない。

もしあなたが、“使ってみてわかる本物”を探しているなら、ヨネックスのアイアンはまさにうってつけ。本稿で紹介した以外にも、筆者も使用していた「EZONE CB501」や「EZONE MB501」など、本格的な軟鉄鍛造で、ギアマニアが唸る凝った構造のアイアンがたくさんある。中古ショップに眠る名機たちを、ぜひ一度チェックしてみてほしい。(文・田島基晴)

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田島基晴 プロフィール

1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。

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