サブロクそうすけ大ピンチ「一時的な『当たらない』に耐えられるか」の巻《レッスン最前線》#4

「科学のチカラ」でスコアアップ！ベストスコア「74」を誇るお笑い芸人サブロクそうすけさんが、さらなるスキル向上を求め、最先端のスイング分析を取り入れたゴルフスクールの門を叩いた。ときおり飛び出すドライバーのひどいショットに悩むそうすけさんだが、頑固なスライスは果たして改善するのだろうか。（第4回 実践レッスン編／全4回）

そうすけさんと一緒にスイング改善に取り組む石黒コーチは前回までに、打球分析とツアープロキャメロン・チャンプとスイングの違いを分析し、大きなスライスをフェードに変えるドリルを提案した。

●第1回 悩み解析編
●第2回 プロと比較分析編
●第3回 実践レッスン編

スイング改造中にダフりが止まらない！

右ひざを伸ばすスイングに少し慣れてきたそうすけさん。だが、これまでになかったミスが頻発し始めた。

「なんか、ダフりが多くなったんです…」（そうすけ）

「スイング軌道が変わったことで、ローポイント（最下点）にも変化が出ています。今までアウトサイドイン軌道でうまく合わせていたものをガラッと変えたので、一時的に打てなくなるのは当然のことです。言い換えれば、スイング改造は正しい方向に向かっていると言えます」（石黒）

「ダフりの直し方ってあるんですか？」（そうすけ）

「ダフっているのは、バックスイングでひざを伸ばした時に頭が右に動いて軸ブレ（スウェー）するのが原因です。右ひざを伸ばすことで下半身の横ブレは改善したのですが、上半身が動きやすくなってしまいました。新しい動きの注意点として、上半身がズレない意識を持つのが大事です」（石黒）

スイング軌道を変えることで弾道は劇的に改善した。しかしオマケとしてダフりやすくなったというわけだ。また、練習時に地面に何かを置くと（そうすけさんの場合は右足前のクラブ）それを気になって見てしまい、結果顔が動いてしまうというのは“スイング改造あるある”らしい。

「まずは、頭を動かさずにバックスイングしてみましょう」（石黒）

「頭を動かさないよう意識すると体の回転が止まりやすいもの。右ひざを伸ばしつつ、頭がブレずに回転できると最下点もそろってくるはずです」（石黒）

カベはともだち 怖くない

ということで、家でできるドリルを紹介。頭を壁に付けてシャドースイングし、ひざの動きと手が内に入る感覚を身につける。

「イテテ…けっこうキツいですね」（そうすけ）

「初めはキツいかもしれませんが、続けていくうちに動きがなじんでキツくなくなってくるので大丈夫です」（石黒）

「これやっているときに、ピンポ～ンって鳴って誰か来たらどうするんですか！宅配便のお兄さんを困らせたりしたくないです」（そうすけ）

「ただちに中止して来客に対応なさってください」（石黒）

「ちょっとー！冷たいじゃないですか！」（そうすけ）

教わったことをハーフスイングでじっくり習得

「初回レッスンである今日の目標はクラブパスを変えることでしたが、それはある程度達成しています。大げさに、気持ち悪いくらいひざを伸ばせているので、まずはその感覚をハーフスイングで身に付けてほしいです。レッスンでちょっと変えてもすぐに元に戻ってしまうのがゴルフスイングです。地道にコツコツ、じっくり取り組んでください。たとえば足の裏の重心を変えてバックスイングしたりするのもいいですね」（石黒）

「いっぱしのフェードヒッターになれるようにがんばります！コーチをオーバードライブできるように」（そうすけ）

「私もトレーニングを積んで頑張ります」（石黒）

「…そんな本気で挑むわけないじゃないですか～」（そうすけ）

次のステップは、どれだけ体をズラさずに回れるかだと石黒コーチは言う。スイング改造中はボールにまともに当たらないが、この苦しい時期とどう戦うかが勝負。すばらしい弾道を打ち放つ日を想像し、そうすけさんは違和感と戦いながら練習するしかないのであった。（つづく…？）

写真：有原裕晶