フェアウェイバンカーから確実に乗せる方法 気にしてた?「右足」の埋め方 幡野夏生
「フェアウェイバンカーの打ち方を知らない人」をレスキュー♪
【アマチュアゴルファーRさんの悩み】
「ピンまで残り100ydのフェアウェイバンカー。ライも良くてグリーンを狙える場面なのに、バンカーが苦手な私は出すだけになったり、トップしてアゴに当ててしまうことが多いです。難なくグリーンを狙うには、どうしたら良いでしょうか?」
【幡野夏生のレスキュー回答】
フェアウェイバンカーは、そもそもガードバンカーのように砂を爆発させて打ちません。距離があるため、通常のフェアウェイで打つショットに近いイメージが必要です。ただし、ボールは砂の上なので正確なコンタクトが必要。アドレス時の体重配分やコンパクトスイングなど、少し工夫が必要。今回はそのポイントをご紹介します。
1. 右足を“斜め”に埋める
ダフリやトップの原因は、軸が左右にブレることです。フェアウェイバンカーでは体重移動は不要で、最初から左足7割:右足3割の体重配分を作り、そのままフィニッシュまで振り切ることが大切です。左足だけを砂に埋める方法もありますが、私は右足の内側に体重が乗るよう、右足を少し斜め(内側を低く、外側は高く)に埋めて左足体重をキープしやすいアドレスにしています(※詳しいルールについて下記参照)。
2. ボールは“半個分”左足寄り
スイング中は、常に左足体重をキープすることで自然なダウンブローになり、ボールにコンタクトしやすくなります。ボール位置は、フェアウェイ上のときと同じか、若干ボール半個分程度を左足寄りに置くところがポイントです。右足寄りに置けばダウンブローが強すぎて、左足寄りに置けばトップしやすくなるため、両方の危険性を考慮しながら繊細なセットアップが重要です。
3. 大きめの番手で“7割”スイング
スイング中の体重の動きはできる限り小さくなるため、その分だけ飛距離は出にくくなります。目標に適したクラブより1~2番手大きいクラブ(フェアウェイ上100ydでAWなら、PWか9I)、前傾角度が保てる範囲でスイングしましょう。多少物足りないと感じるくらいの振り幅、フルスイング10に対し7~8割くらいの感覚でOK。スタンス幅やクラブの持つ位置はフェアウェイ時と同じなので、しっかり距離が出てくれると思います。
【今回のまとめ】少しの工夫でグリーンオン!
・右足を斜めに埋める。
・ボールは半個分左足寄り。
・大きめの番手で7割スイング。
取材協力/千葉セントラルゴルフクラブ
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<ゴルフ規則>(抜粋)
規則8.1b
(5) スタンスをとるときに両足をしっかりと据えること(合理的な程度で砂の中やバラバラの土の中に足を潜り込ませることを含む)は認められている。
出典/(公財)日本ゴルフ協会発行2023ゴルフ規則より

幡野夏生(はたの・なつき) プロフィール
1997年生まれ、神奈川県出身。父の影響で10歳からゴルフを始め、高校在学中の2015年に韓国女子ツアーでプロデビュー。18年「フジサンケイクラシック」でホールインワンを達成し注目を集め、翌年の「富士通レディース」では5位入賞。現在はツアーから一歩離れ、レッスン活動を開始。ティーチング資格取得を目指して研鑽中。