スタンスを取るとき砂山を踏みならしたら…どうなる?/ルールQ&A
フェアウェイ真ん中の2打目地点、両足でしっかりスタンスを取ると、右足がディボット跡に盛られた目土砂の上に乗った。砂山を靴でグリグリ踏みならしたところ、同組プレーヤーから「スイング区域の改善では?」とクレームがついた。
フェアウェイにある目土の砂に関する問題
■1
フェアにスタンスを取っても目土を踏みならすのは違反で2罰打。
■2
フェアにスタンスを取っても目土を踏みならすのは違反で1罰打。
■3
フェアにスタンスを取ったなら目土を踏みならしても問題ない。無罰。
バンカーじゃないから問題ないのでは?
◇◇◇◇
正解は「3」
砂やバラバラの土はルースインペディメント(=自然物)ではないので、(グリーン上以外では)取り除いたり押し付けることはできません(定義)。ディボット跡に盛られた目土の砂も同様です。
ジェネラルエリアでは、ボールのすぐ近くの目土砂が気になる、目障りになるからといって、プレー前に踏んだりならしたりすると「ライの改善・意図するスイング区域の改善」違反で、2罰打が科せられます(規則8.1a、ルールQ&A2024年12月23日記事参照)。
ただし、目標を狙うためにスタンスをフェアに取ったとき、足下に目土砂がある場合は、それをグリグリ踏みならしても問題はなく、罰は科せられません。これは、ストロークのためにスタンスをとるときは両足をしっかりと地面に据えること、すなわち砂の中に足を潜り込ませることが規則で認められているからです(規則8.1b(5))。(イラスト&ルール解説/小山混)
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<ゴルフ規則>(抜粋)
規則8.1b 認められる行動
ストロークの準備をしているときや、ストロークを行っているときに、プレーヤーは次の行動をとることができる。そして、その結果として、たとえそのストロークに影響を及ぼす状態を改善したとしても罰はない:
(5) スタンスをとるときに両足をしっかりと据える(合理的な程度で砂の中やバラバラの土の中に足を潜り込ませることを含む)。
(6) 球の所に行きスタンスをとるために合理的な行動をとることによってフェアにスタンスをとる。
しかし、そうする場合プレーヤーは:
・通常のスタンスをとったり、通常のスイングを行う権利はない。
・その特定の状況に対応するために最も控えめな行動をとらなければならない。
出典/(公財)日本ゴルフ協会発行2023ゴルフ規則より