練習場のボールでプレーしたら…失格？／ルールQ&A

絶不調でOB連発。ボールを全部使い果たしたと思いきや、キャディバッグの中に青いライン入りの練習場ボールがあった。「確か、あの練習場のボールは、ルール適合の『公認球』のはず。助かった！」と思ってプレーしたところ、同伴プレーヤーから「練習場ボールは違反じゃないか」とクレーム。さあ、どうなる？

練習場のボールは違反か否か

■1
適合球リストに載った練習場ボールでも、コースでプレーすると1ホール使用で2罰打、最大4罰打になる。

■2
適合球リストに載った練習場ボールでも、コースでプレーするとルール違反になり失格。

■3
適合球リストに載った練習場ボールならコースでプレーしても問題ない。罰はない。

ルール適合のボールだからいいでしょ？ダメ？

◇◇◇◇

正解は「3」

■3
適合球リストに載った練習場ボールならコースでプレーしても問題ない。罰はない。

【解説】
ゴルフボールの適合球の仕様。重量は1.620オンス（45.93グラム）以下、大きさ＝球の直径は1.680インチ（42.67mm）以上と決められています（用具規則/パート4－球の適合性）。また2024年12月現在、R&AとUSGAで適合と裁定を受けた球は「公認球」ではなく「適合球」と記されています。

競技条件でR＆A発行の最新リストに載った「適合球」の使用を義務づけているプロや競技ゴルフの場合は、不適合ボール（非適合球や非適合球練習場ボール）をストロークすると「失格」になります（規則4.2a）。

問題の練習場ボールですが、最近では、打感の良い適合球を使用している練習場も見受けられ、適合球であれば試合で使用しても問題ありません。

ただし、練習場専用ボールは、たくさん打っても手や腕に負担がかからないような軟らかいものや、ネットが傷みにくい飛ばない非適合ボールを使っていることが多いもの。友人との遊びラウンドといえども正体不明の練習場ボールの使用はおすすめできません。

ないとは思いますが、昔のスモールボールは規格違反で使用すると失格になります。（ルール解説＆イラスト／小山混）

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＜用具規則＞（抜粋）
英国ゴルフ協会（R&A）、全米ゴルフ協会（USGA）、日本ゴルフ協会（JGA）では一定の規格を設け、プロトーナメントやアマチュアの公認競技では協会が認めた「適合球」の使用がラウンドの条件になっています(用具規則4.2球a)。

球の重量は1.620オンス（45.93グラム）以下、大きさ＝球の直径は1.680インチ（42.67mm）以上でなければなりません（用具規則、パート4－球の適合性）。

R&AやUSGAの適合球になるためには、重量や大きさ、球体対称性、初速制限、総合距離（キャリーとロールを合わせた距離）制限などの厳しいテストを受け基準に適合しなければならなりません。R&AやUSGAの適合球リストには、メーカーからテストのために提出され、ゴルフ規則仕様に適合していることが判明した球が毎月更新されWebに掲載されています（用具規則/パート3－球のプレーの規則）。

また、球にマジック・ペンなどで書き入れたマーキングは規則4.2a(2)の違反とはなりません。規則6.3aでは、ラウンドを通じて自分の球をプレーすることの支援となるように、プレーする球に識別マークを付けることをプレーヤーに奨励しています。

＜ゴルフ規則＞（抜粋）
規則4.2aーラウンドのプレーに認められる球
(1)適合球をプレーしなければならない。 各ストロークを行うとき、プレーヤーは用具規則の要件に適合する球を使用しなければならない。
規則4.2aに違反してストロークを行ったことに対する罰：失格

出典／(公財)日本ゴルフ協会発行2023ゴルフ規則、2024年12月発効・R&A/USG編集「用具規則」より